初心者必見!ソロキャンプの最低限の道具と選び方

ソロキャンプは一人の時間を楽しんだり、行けないところにアクセスできるようになる魅力を秘めてますよね。自由な時間を過ごし、自由に動き、好きな所で寝る。そんなソロキャンプを始めるために必要な道具と選び方を紹介していきます。

注意していただきたいのはキラキラしたソロキャンプの魅力を紹介する記事が多いですが、この記事ではソロキャンプの楽しみもなければ、快適さも捨ててます。移動するためにやむを得ず、今日を生き延びるため、明日目が覚めるためにキャンプをしたい方に私の独断と偏見で書いてます。

私は日本国内や海外の海、山、ジャングル、河原、路上、お墓でソロキャンプしてきました。無計画過ぎて夜になっちゃったから結果的に変なところでソロキャンプをしていたと言うのが正直なところですが、標高5000mから街中キャンプまでやむなくキャンプして来た経験から、これだけあれば明日に繋げられる最低限のソロキャンプに必要な道具を紹介します。

※キャンプをする場所や環境によって必要な装備は大きく変わります。本記事は極地と言われるような生と死が紙一重な環境は考慮していません。ある程度オールラウンドに使える道具として紹介していますのでご注意ください。

これだけあれば大丈夫!ソロキャンの必需品スタートです。

テント

闇夜の中で布っ切れ一枚で空間を分けるだけでこれほどの安堵を得られるとは!
これはテント未経験者にはぜひ味わってもらいたい感覚です。
テントって持ち運べる家なんですよね。遊牧民なんてゲルと言う名のテントを家と言います。実際モンゴルあたりに行って泊めてもらうとわかるのですが家です。超機能的。欲しいなと思いましたが日本の高温多湿の環境ではすぐにカビてお終いなので泣く泣く諦めました。


さて、テントの魅力は人の目から遮断されてプライバシー空間を確保できる、雨風を凌げる、強い日差しの中で影を作ってくれる、蚊やその他の吸血生物の侵入を許さない(ハブなどの体温を検知して攻撃する生物はテントの上からでも噛みついてくるので注意しましょう)など上げたら切りがありません。対してデメリットは、クマが侵入してきたときに身動きが取れなくなる、川が増水して水が近くまで迫っているのに気付くのが遅れる、雪崩にあってテントの幕が口に張り付いて窒息など、本当に非日常を味わいに行くときにしか出会わない事態しかありません。そういうところに一人で行くときは事前に訓練してから行きましょう。


テントの選び方
よく言われるのは「軽さ」か「居住性」のどちらを取るかです。どちらも取ることも可能です。お金を出すだけです。高価なものは相応の価値があります。山岳用テントというカテゴリーのテントになるのですが価格は3万円~となります。初めて買うならそんなスペック要りません。経験を積んでより危険な環境や人が見たことない絶景を目指したくなった人だけ買えばいいです。

一応紹介しておきます。どちらも使い勝手や軽さ、居住性のすべてを満たしてくれます。

日本が誇るアウトドアメーカーモンベルのテント

アメリカのフィールドテントでおしゃれなで軽量な人気のMSR


じゃあ、「軽さ」か「居住性」のどちらが重要ですか?と聞かれればどっちも重要ではありません。どっちも我慢でカバーできます。「軽さ」は自分がダイエットするか持てる筋力をつければいいです。山岳用と安物テントの重量差はせいぜい1㎏くらいです。車やバイクで運ぶとなると、もうどうでもいいです。

「居住性」は外に出れば広大な空間が広がっています。寝るだけ、雨風を凌ぐだけの場所と割り切りましょう。テントは初期投資が一番大きいのでここでコストを下げて他に充てるのがいいかと思います。

最近は有名山岳テントを中華メーカーがパクって安いテント出しているのでそれで十分です。おススメはネイチャーハイクという中国メーカーです。とにかく始めたいという人はこれでOKです。しかし、作りは雑なところがあるので、これからも続けるぞという意気込みの人は迷わずお金を注ぎ込み自分の使いたい環境に合わせた納得のいくテントを買いましょう。アウトドアショップやスポーツショップに行くと詳しく教えてくれます。

中華メーカーのネイチャーハイクのMSR のパクリテント

「居住性」について必要ないと書きましたが、私はソロキャンプでも2人用をおススメします。キャンプを始めると一人で行くより誰かと行くようになります。

結局、一人って寂しいんですよね。で、ソロキャンプは時々一人で行って、やっぱり一人いいわぁ~ってなるんですよ。

他に、誰かに連れてって言われたときも対応できます。テントは強制的にパーソナルスペースを小さくさせられるので恋が芽生えるかもしれません。逆に嫌われるかもしれません。

ソロキャン仲間でキャンプに行くかもしれませんよね。その時、テントが不運にも壊れる人がいたら居を間借りさせてあげられます。

突然、泊めさせて下さいという家出少年が来ても一宿一飯の恩を与えられます。

自分の快適性よりも何かあった時につぶしがきくのです。

1人用テントを使うような人はUL(ウルトラライト)を目指す人、崖を登っている途中で夜を明かす必要のある人、くらいなので必要性を感じません。※山岳用テントなどは2人用と言ってもギリギリ2人が寝れるように作られているので2~3人用を選ぶようにしましょう。

テントのタイプ
テントはワンポールテントやトンネルタイプなど各メーカー、使用環境に合わせて様々なタイプのテントを作っています。その中でドーム型と言われるテントを選びましょう。理由は一つ、自立するからです。自立しないテントはペグという杭みたいなものを地面に刺さないとテントが立ちません。木や石で固定してもどうにかなりますが基本的に周りの環境でテントが張れるかが左右されます。それに対して自立タイプは平らな場所があればどこでもテントを張ることができます。
あとは設営しやすいため、初心者にもお勧めです。

ダブルウォールかシングルウォールか
正直、どっちでもいいです。昔は結露の少ないダブルウォール派でしたが最近はシングルウォールの性能も上がってきているのでどちらでもいいかなと言ったところ。ダブルウォールの方が安いです。その代わり生地が2枚必要なので重くなります。

いかがでしたか、安かろう悪かろうですが台風や嵐の時はあきらめる覚悟があれば安物で十分です。しかし、山も海もと欲求を満たす場合は所有欲も満たしましょう。安物でもペグをしっかり張っておけば大抵の風や雨はやり過ごせます。しかし、壊れるかどうかは値段に跳ね返ってくるので高級路線もご紹介。

ツーリングテントで根強い人気のプロモンテ
※ダンロップのアウトドアメーカー
日本の気候に合わせて作られているので快適です。

一度は使ってみたいテント界の最上級ヒルバーグのテント

マット

地べたで寝たことのある人なら共感してもらえると思いますが、地面に直接体を付けて眠ると体温がどんどん奪われていくんですよ。

身体が痛くなるとかありますが、これは寝返りとポジション取りで何とか回避出来ます。ふかふかの芝生の上とか、むしろ快適です。

しかし、身体の冷えだけはどうにもならないんですね。
対策は身体の接地面積を如何に減らすかしかないんです。そうなると体操座りになっちゃうんです。すでに寝るというより学校の朝礼。しかし、退屈な話をする校長先生はいません。一人です。冷えが何でつらいかと言うと寝ると気付きにくいんですよね。寒くて目が覚めるともう手遅れなんですね。だから断熱効果をもったマットは必需品なんです。マットの考え方は基本的に熱伝導の悪い(熱が伝わりにくい)空気の層を体と地面の間に入れてやることです。


マットを選び方
マットは大きく分けると「発泡マット」と「エア注入式マット」の2種類あります。

どちらがお勧めかと言うと「発泡マット」です。「発泡マット」の代表格はおなじみ銀マットです。お金がなければとりあえずこれでOK です。お値段以上の価値があります。「発泡マット」は壊れないという最大にして最強のアウトドアグッズの至宝たる特徴があります。デメリットはかさばる。この一点だけです。雑に扱える、気を使わなくていいというのが初心者へのオススメポイントですね。

発泡マット=クローズドセルと言われるマットの紹介

言わずと知れた銀マット

高価ですが人気のサーマレストのクローズドセルのマット
銀マットに比べて保温性、寝心地ともに最高です。

「エア注入式マット」は軽い、小さい、断熱効果が高いという特徴があります。何枚も使ってきましたが結局穴があきます。雪の降る中、穴の空いたエアマットなど無いのと同じでした。寒くて10分で目が覚めて夜が明けるのを体操座りでやり過ごしたいい思い出もあります。ですが、空気が抜けなければ性能は「発泡マット」より高いものもたくさんあるので候補に入れてもいいと思います。小さいのは魅力です。

サーマレストの人気商品ネオエアー
たたんだ時がすごい小さくなります。そのうえ保温力が高い。

寝袋(シュラフ)

言わば布団です。夏場などはブランケットでも代用できます。

しかし、キャンプに寝袋を持っていく理由はコンパクト、掛布団と敷布団が一体になっているため体温が逃げにくい、包まれているので一人でも安心感を感じられる、など一人で夜長を過ごすためには必需品です。

外遊びなのでとにかく体温低下には気を付けましょう。1泊なら寝袋がなくてもやりすごせるかもしれませんが動けない状態が続いた場合は生死を分けます。また夏場ならいらないだろうと思うなかれ。不覚にも入れてしまった蚊の最後の防波堤となります。

寝袋の選び方
まずは形状。マミー型と封筒型があります。

皆さんがイメージする寝袋はマミー型だと思います。形なんてどっちでもいいです。マミー型は慣れれば快適ですが、窮屈なんですよね。そのあたりはアウトドアメーカーがストレッチ素材を使ってストレスがなくなるようにしてきました。アウトドアメーカーのものはまぁまぁ高いのです。ホームセンターなどで買う場合は封筒型にしておく方が無難だと思います。と言いながら私は山などで安心できるマミー型派ですが。

LICLIの丸洗いできるシュラフ
価格3000円台と安いためとりあえず買うなら必要十分。


次に中綿の材料です。

ダウンか化学繊維かです。
ダウンの特徴は軽い、暖かい、収納時に小さくなる。ダウンジャケットをお持ちの方はわかると思いますがダウンは重量の割に暖かいんですよね。これはどうしてかと言うとダウンが膨らんで肌の上に空気の層をつくからなんです。ダウン自体が発熱してくれるわけではなく、ダウンが保持してくれる空気を体温で温めてそれが逃げないようになってるだけなんですね。

この理論から言うと化繊の場合は空気の層を作るために中綿を大量に入れないといけないわけです。だから重たくて大きくなる。まず買うなら化繊です。ダウンの唯一の弱点は水です。濡れると終わりです。ペッシャンコ。

その点、化繊は濡れても保温力の衰えは少ないです。あと、家の洗濯機で洗濯ができます。軽量化を目指したい、厳冬期で使いたいという人は迷わず高いダウンの寝袋を買ってください。命に関わります。

日本メーカーのイスカのマミー型化繊シュラフ
価格は16000円くらいです。下のNANGAの役半額くらいです。最低使用温度がー6度なのでそこまで必要ないという方はもっと安くなりますね。

日本が誇るダウンメーカーNANGAの使い勝手のいいモデル
日本製で安心です。
価格は3万円ちょっと高価。こちらは最低使用温度はー10度。

バーナー

人間の1日に必要な水の量は知っていますか?
最低2リットルです。安全な水はどこでも簡単に手に入るものではありません。川の水を煮沸殺菌して飲み水に変える。雪から水をつくるなど、バーナーがないとそこで詰みます。

飲み水は蛇口を捻れば手に入ると思っている軟弱キャンパーはバーナーの存在意義は料理などする道具だと思います。はい、その通りです。食材に火を通しておいしくいただくための道具です。生で食べれる食材なんてたかが知れてますからね。ただでさえ不衛生かつ冷蔵庫もない環境なので食品は傷み放題です。しっかり火を通して食べましょう。

私の場合は朝のコーヒーを飲むためのお湯を沸かすだけの存在意義しか持っていません。食事なんてパンならそのまま食べれます。ただ、朝のコーヒーを美味しく飲むためだけに持っていきます。


バーナーの選び方
答え。なんでもいいです。大きい小さい、火力の大きさなどいろいろありますが予算の範囲で好きなの買ってください。もうカセットコンロで十分です。家から持っていきましょう。

それでも選びたいという人へ
燃料だけ選んでおいた方がいいです。燃料はガソリン、ガス(さらにCB缶とOD缶に分かれます)、アルコールがあります。ガソリンは準備が面倒、ススが付く。アルコールは火力が弱い。ので却下。使いやすいガスを選びましょう。

CB缶はカセットボンベの略です。カセットコンロで使うガス缶ですね。たまにしか使わない人はカセットコンロと燃料の共有ができるのでこちらをおススメします。ただOD缶よりも寒さに弱いので今後目指すところがある人はこれから紹介するOD缶の方がいいかもしれません。

CB缶のオススメは日本メーカーのSOTO
スーパーとかで安く売っているCB缶でも使えますが純正のガス缶の方が長時間使えます。感覚ですが。。
価格は8800円。


OD缶はOutdoorの略です。こちらは名前の通り屋外使用を想定して作られているので今後頻繁にバーナーを活躍させようと考えている人はこちらがおススメです。海外でも手に入りやすいのはこちらです。しかし、差し込み口の規格が異なることがあるので海外で使うことを想定している人は事前に調べましょう。

私は冬山にもいくのでOD缶を使っています。バーナーは小さくて火力が強いものを選んでいます。寒い日にお湯ができる待ち時間が辛すぎるので多少大きくて重くても火力優先。

私はプリムスのP-153ウルトラバーナーを使っています。
価格は1万円弱と高いですがサイズ、火力がすべてバランスが取れてます。10年くらい使ってますが故障なし。

コッヘル(クッカー)

これもなんでもOKです。家のフライパンや鍋でいいでしょう。私のおススメは金鍋。よく炊き出しとかで使っている金色のアルミ鍋です。使うと一気に林間学校感が出て甘酸っぱい思い出が蘇ってきます。と言うのは冗談ですが実際私は焚火でよく使います。ぼこぼこになっていい味が出てきます。

ひとまず買うなら深型クッカーで蓋がフライパンになるタイプですね。素材もいろいろありますがコスパを考えるとアルミの1択です。余裕があればテフロン加工されているものが焦げが少なく片付けが楽なのでおススメです。テフロンは空焚きすると有害物質が出るのでお湯を沸かしたり炒め物や煮物に限定しましょう。

さらにクッカーの大小がセットになっているものがおススメです。どうせ買うなら2個セットの方がお得です。一人の時はどちらか1個持っていけばいいですし、キャンプデートの時は2つ持っていけば小さい1つの鍋をつつかなくて済みますからね。親しい中にも礼儀ありです。

プリムスの商品を紹介しますが、ホームセンターで2個セットで3000円くらいで売っているのでも十分使えます。むしろ雑に使える分気楽でいいかもしれませんね。
ちなみにプリムスのテフロン加工のコッヘルは4000円です。すごい使いやすいのですが。

ヘッドライト

懐中電灯やランタンなんて大きく雰囲気を出してくれるものなんて必要ありません。

頭に装着して霊長類の中でも人類だけが長い進化の過程で獲得した最大の武器、両手を自由に使うことができる道具がヘッドライトです。

夜は光が無いと恐怖しかありません。哺乳類は夜行性から進化をし、人類は昼行性へ舵を切りなおした生き物です。夜は目が効かないため暗闇は恐怖という感覚を持つようになりました。一筋の光が未来を見せてくれることは往々にしてありますが、ヘッドライトもトイレに急ぎたいときに一筋の光を出してくれる最強の道具です。必ず持っていきましょう。

選び方は電池で動くものなら何でもいいです。カバンに適当に入れておくと何かの拍子にスイッチが入り、使いたいときに電池切れなどよくある話なので入れる場所や予備の電池は用意しましょう。

ブラックダイヤモンドのアストロ
175ルーメンと光は弱いもののキャンプシーンだけなら十分使えます。価格も3000円以下と買いです。

ブラックダイヤモンドのスポット
325ルーメンと夜間の歩行も十分できます。価格も5000円以下と買いです。

エマージェンシーシート

緊急時の保護シートです。危険は隣りあわせ、さらにソロキャンプだと一人なので助けが来るまでどうにか過ごすしかありません。1枚持っておきましょう。

私は厚手タイプのオールウェザーブランケットという商品を使っています。

普段はテントの底に敷いて断熱。片付けの時にお菓子の食べかすやごみも先にブランケットを丸めてごみを外に出してしまえばテントもきれいです。

簡易タープとしても役に立ちますしとにかく1枚あるとかなり使える代物です。

歯ブラシと各種洗面道具

どんな環境にあっても歯と体は清潔に保ちましょう。

キャンプはいつでも好きな時にできますが歯は一生ものです。大切にしましょう。体は臭くなります。

偶然好きな人に会うかもしれません。焚火の匂いなら楽しいことしてるなで終わるかもしれませんが体臭はいただけない。体臭を隠すために焚火をするのは賢明な判断だと思います。

長期間野外生活をすると水虫という命に関わらないですが治療に長期戦を持ち込んでくるものもあるので基本は清潔にすべきです。

まとめ

適当なことを長々と書きましたが、いつでも思うことは道具選びが一番楽しい時間です。アウトドア用品を揃えようとすると費用が高くなります。

安い道具を買う(中古でも可)かレンタルして1度ソロキャンをやってみることをお勧めします。自分の可能性が広がるはずです。

読んでくれた方がいい道具と出会えることを願います。ではでは、楽しい道具選びの時間をお楽しみください。

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