【開平の楼閣】西洋と中華のミックスの高層建築物の建つ摩訶不思議な村へ

海外編

中国は広東省で最初に世界遺産に登録された開平(カイピン)の楼閣は世界遺産らしくない世界遺産でした。しかし、中国の田舎の村に西洋風の背の高い建築物がニョキニョキ建っているのは異様。中国なのに西洋がある。どこか変な世界へ迷い込んでしまたった様な雰囲気を味わえる場所でした。開発の進む中国でこのような空気を味わえるのは今だけかもしれません。あまり知られていない世界遺産”開平の楼閣”へ足を運んでみるのはいかがでしょうか?

世界遺産”開平の楼閣”とは

開平楼閣と村落(かいへいろうかくとそんらく)は、広東省開平に位置する、ディアオロウ(碉樓, diaolou,diaoは石偏に周)という高層の楼閣で著名な村落群で、現存の高層楼閣は1833棟にのぼる。これらの楼閣は華僑洋館とも呼ばれる西洋風の高層建築で、中国の伝統と西洋の建築意匠が見事な融合を見せている。2007年6月28日、開平市の赤坎鎮、自力村、方氏灯楼、蜆岡鎮、百合鎮の村落群はニュージーランドのクライストチャーチで開催された世界遺産委員会会議で世界遺産リストに登録された。
目的
水害の防止
盗賊、馬賊の対策。
刻楼を例にすると、多くが村の出入り口あるいは村外の丘陵に建てられ、遠望を可能とし、照光器と警報器を備えて早期の凶賊発見に寄与する。1922年12月に赤坎の学校を襲った馬賊は鷹村の望楼の照光器に照射され、郡郷各所からの応援で、校長と学生17人を救出した。
住居。
居楼を例にとると、居住と防衛の両方の機能を兼ね備え、開いた空間を持ち、生活施設が整備され、高楼は頑丈で美観も備えているため住居に適する。

ウィキペディア(Wikipedia)


もともとは海外で稼いだ人たちが財を水害や盗賊から守るために建てた蔵みたいなものです。その後、居住性などが高められていきます。見学できる楼閣は住むために建てられた楼閣がほとんどです。各階に炊事場、トイレ、リビング、寝室があったりと複数世帯や複数の夫人と暮らせるようになっていたのは当時の生活を想像させるにたやすかったです。

開平の楼閣の見所

  • 自力村ー村自体が世界遺産
  • 立園ー中国のAAAA景区
  • 馬降龍村ー村自体が世界遺産
  • 錦江里ー村自体が世界遺産
  • 南楼ー川沿いに建つ楼閣、日中戦争時の弾痕など残っています。

上記の入場料がセットになった共通券を買いましょう。バラで買うよりお得です。共通券は180元(2日間有効)。多分最初に行くと思う立園か自力村のチケットセンターで購入出来ます。

あと、映画のロケ地などで有名な赤坎(世界遺産)は2020年6月時点は工事中で入れませんでした。タクシーのドライバーは全部改築すると言っていたので入れるようになるのはいつになることやら。

アクセス

広州、マカオ、深センからバスで2〜3時間。開平汽車総站を目指しましょう。そこからはシャトルバスや路線バスで頑張るか、タクシーかバイタクで回りましょう。2日間、開平に使える人はどれでもいいと思います。1日しか時間のない方はタクシーをオススメします。見所の楼閣は点在していてそれぞれが10キロほど離れています。私は12時から18時まで、4箇所回って200元でタクシーをチャーターしました。1日だと300〜400元くらいですかね。

開平の楼閣の回り方


交通状況によって変わりますので目安にして下さい。

開平汽車総站
↓15km 車で30分
自力村
↓4km 車で5分
立園
↓10km 車で15分
馬降龍村
↓9km 車で13分
錦江里
↓28km 車で40分
↓南楼に寄ってもいいかもしれません。
開平市内

服装

移動はほとんど車になると思いますが、楼閣の中を全部見て回ると階段の上り下りを結構します。1つの楼閣が5階建てだったとしても10個行くと50階分に相当します。割と疲れます。歩きやすい靴やサンダルがいいでしょう。あと、女性の方は急な階段を上がるのでスカートは気をつけて。

トイレ

事情どこのポイントもトイレはたくさんありました。観光案内地図があるのでトイレの場所を確認しておきましょう。

散策

錦江里以外は「最適な遊覧コース」の看板が立っているのでその通りに行けば迷わず効率的に回れます。

半日で開平の楼閣を回ってみたら結構大変だった


深センを朝一の6:55のバスで出発。
2時間半くらいで着くはずが、通勤ラッシュで大渋滞。
結局、5時間かけて到着しました。
開平汽車総站に着いたのは12時過ぎ。
次の日も急に予定が入ったので夕方には深センに戻らないといけないし。
観光時間が今から夕暮れまでになってしまった。

バスを降りて、そのまま明日の深センに戻る切符を買います。
帰りもどのくらい時間がかかるかわからないから早めの10時半発を購入。
さて、時間がないので外に出てタクシーを探します。
えっ、いない。
開平の中の大きなバスターミナルだからタクシーはすぐに捕まるだろうと甘く考えてました。
バイタクのおっちゃんはやたらと声をかけてきます。
雨がいつ降るかわからない時期にバイタクなんて無理。
ざっと見繕っても50km以上移動するからバイタク無理。
腰、やられる。

10分ほどバスターミナルの前で待っていると来ました。
早速、交渉します。
ガイドブックを指差して、”自力村、立園、馬降龍村、錦江里の4箇所行きたいんだけどいくらで行ける??”
(四个地方多小钱?スーガ ディーファン ドーシャオチェン?)
1箇所50元でどうだと言うので、乗った!
半日拘束して200元。
あとは時間内に4箇所回れるかが勝負。
1箇所50元で契約したので全部回れなくても懐は痛くありません。
順番は決めてなかったのでドライバーにお任せです。

開平市内から郊外の方へ移動していきます。
建物は低くなり、田舎感が出ていきます。
外の形式をよく見てみると村の中に背の高い建物が見えます。
ヨーロッパ的な装飾もしてあります。
おぉ~、これが開平の楼閣か~
すでにわくわくしてきます。

道路標識に立園や自力村の案内も出てきます。
世界遺産の周りは道路が整備されることが多いですが、今回行った4つのポイントは特別新しい道を作ったわけではなく昔からの道でした。
お金を取っているのでチケットカウンターやゲートなどはきれいにできてますが他は昔のまま。
人が住んでいるから仕方ないと思いますが、お土産屋さんなどもほとんどありません。
唯一、世界遺産感を出していたのは複数言語の解説(日本語有)とコースガイドがあるくらい。
住んでる人たちも特に私たちを気にすることもありません。
なんかただ昔の中国の村をぶらぶらしてるだけの不思議な世界遺産でした。

立園

世界遺産ではありませんがAAAA景区です。中国の観光地のランク分けはAの数で行われています。価値の高いものはAの数が多くなります。最大はAが5個。立園は謝維立さんの別荘です。楼閣と庭が綺麗に整備されていて公園のようです。

ここで驚くのは、ドデカイ鳥籠とイスラム様式の植物園。現在は鳥も居なければ、植物も無いですが、当時に思いを馳せると鳥の囀りを聞いて、植物園で花を愛でながらお茶してたんだと思います。花鳥風月、花札の梅に鶯(ウグイス)、藤に不如帰(ホトトギス)、鳥と花は美しい自然の代名詞。それを楽しむためだけに巨大な鳥籠に植物園作るなんて粋ですね。駆け足で回って45分ほど。

イスラム様式の植物園
デカい鳥かご

自力村

開平の楼閣と言えば自力村と言うくらい有名なところです。検索で出てくる写真はだいたい自力村です。のどかな風景に背の高い中国と西洋の混ざり合った建物が映えるんですね。季節ごとに周りの景色も変わるので見え方も違います。

訪れた6月末は蓮の花が綺麗に咲いてました。ドローンで空撮したい場所。駆け足で回って45分ほど。

馬降龍村

広州一美しい村落として有名です。整然と並んだ石造りの家を取り囲むように観光ルートがあります。観光ルートの案内の通りに行きましょう。今も人が住んでいてルートを外れると怒られることもあります。道沿いにはニワトリがいたり、人々の生活が伺えます。ガジュマルなど熱帯の植物群の中に忽然と楼閣があって冒険心をくすぐられます。

道は竹林や熱帯植物の中を通る石畳を行きます。全部回るとそれなりに広いですが途中に水やアイスを売ってる露店もあるので疲れたら休みましょう。駆け足で回って1時間ほどかかりました。

錦江里

村の奥に3つの楼閣が建つ小さな村。細い家と家の間の路地を行くと見えてきます。

装飾の美しい楼閣が3つ仲良く並んでいます。全貌を見るためには楼閣に登りましょう。

右の1番背の高い楼閣は私有物で別料金(20元)になります。

向いの家の人に声をかけると鍵を開けてくれます。これ(楼閣)、私の家って言ってみたい。2人以上なら隣の楼閣の1番上からを撮り合いましょう!楼閣が隣接してるので、少しズームすれば西洋の建築の楼閣に佇む写真が撮れます。楼閣のオヤジさんが教えてくれました。お前は一人だから残念だな、ガッハッハ!って言いながら。。錦江里の楼閣は16:45に鍵が閉まるのでご注意を。個人的には錦江里が1番好き。駆け足で回って30分ほど。

最後に

開平の楼閣は紹介した以外にもたくさん点在しています。朽ちたものから今も人が住んでいるものまであり、道すがらたくさん見ることができます。時間があればタクシーで気になった所で停めてもらい、村へお邪魔するのもいいかと思いました。次はドローンとマウンテンバイクで奥の方に入っていきたいです。福和村、沃秀村、嘴頭村、蝦邊村、春一南興村(斜塔)、西興里、中興村あたりに行ってみたいです。4,5日は欲しいかな~。


コロナの防疫のためいろいろな所で身分証明、いつ中国に入国したかなどチェックされるのでパスポートは携帯しましょう。あと、観光地ではQRコードを読んで登録しないと行けないため通信可能なスマホは必需品です。電波が繋がらない時は中国はそこら中でwifiが使えるので係りの人に言えば繋げてくれると思います。

おまけ

晩御飯は四川料理の川菜料理を食べました。頼んだのは一皿15元~30元。四川風ポテトがビールのあてに最高でした。味付けは辛いポテトチップスのコンソメパンチ。

开平祥隆川菜馆攻略,祥隆川菜馆特色菜推荐/菜单/人均消费/电话/地址/菜系/点评/营业时间【携程美食】
开平祥隆川菜馆,携程攻略社区! 收集携程游友对开平祥隆川菜馆餐馆的各种评价、印象、点评,包含祥隆川菜馆特色菜推荐、电话、地址、菜单、人均消费、营业时间等信息。要旅行,从携程攻略开始。

コメント